鉱石編:思考テキスト#1 日常無効/Change #1  いつにもまして、寒い日だった。 世界が氷つくのではないかと思った。 雪が、日本を覆っていた。 毎日が退屈だった僕にとってはむしろ好都合。 それを理由に僕はやっぱり学校をサボった。 元々、やりたいことなんてない。行きたいところなんかない。 今、そう今さえ、楽しければ。 いや、楽しくない。今は、決して楽しくはない。 やっぱり、いっそうのことこのまま、のたれ死んでしまえばいいと思った。 別に、友達がいやだとか。 教師がいやだとか。 勉強についていけないとか。 そんなのはないだけど、退屈なんだ。とても退屈。 勉強なんかいらない。僕は常にトップだから。 でも、だからこそ。期待されるのがとてもいやで。 とてもめんどくさかった。 とにかく、僕はそんな理由で、学校をサボった。 親はうるさかった。 嫌いじゃない。だが、めざわりで、退屈だ。 姉貴は、キモいとかうざいとかいう。 めざわりだ。別に消えなくてもいいが、とりあえず、俺にかまわないでれ。 うざいなら。 とにかく、この世界とこの世界のシステムが退屈で、めざわりだった。 できれば、自分の意見が通って、自分だけがいて、他人のことを気にしない世界へ行きたい。 そんなところがあるならば。 そんなことを考えていたら。 もう夕方の5時ごろになっていた。 このまま逃げてればいい。逃げればいい。 そうこのまま消えるまで。